滋賀県労連の日々

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原発のない社会へびわこ集会

原発のない社会へびわこ集会」開催

 3月5日(土)、大津市生涯学習センターと膳所公園を会場に「原発のない社会へ2022びわこ集会」が開催されました。集会実行委員会によって2013年から同時期に集会を開催、今年は10回目の集会でした。参加者は500人でした。

 

イベント

 午前中は生涯学習センターで以下の催しが行われ、多数の方が参加されました。

  • 避難計画調査報告展示とDVD上映
  • 青田恵子さん布絵展
  • 安定ヨウ素剤の使用法説明会
  • 畑明郎さん講演「イタイイタイ病とフクシマ」

(写真:青田さん布絵展)

トーク 神田香織さん

 午後は膳所公園でトークと集会が行われました。

神田香織さん

 講談師で福島県いわき市出身の神田香織さんが公演、津波によって原発が損傷することが指摘されていながらも対策しなかった政府や、ロシアのウクライナ侵略を受けて、安倍元首相が「核の共有」と発言したことを批判しました。ご自身の講談の演目「チェルノブイリの祈り」や新しく書かれたという、原発事故によって避難を余儀なくされた青年の避難時から現在の状況と心情などを描いた作品の一部も披露されました。原発原発の事故の恐ろしさ、為政者の非情さが浮き彫りにされ心に刺さるお話となりました。

 

畑明郎呼びかけ人挨拶

 その後集会が行われ、実行委員会の畑明郎呼びかけ人が黙とうを呼び掛けた後、原発関連の情勢に触れ、「福島原発事故を忘れることなく、原発のない社会をつくりあげる決意を新たに。これからもがんばろう」と挨拶しました。

 

連帯挨拶

 連帯挨拶として、嘉田由紀子参議院議員、平尾道米原市長が登壇、嘉田議員は甲状腺がんに苦しむ方たちが裁判に立たれたことに触れ、自身も国会で奮闘すると挨拶。平尾市長は命と暮らしを守るために国家も自治体もあると指摘、ウクライナの情勢に触れ武力で平和は作れないと語気を強め、力強い挨拶をされました。

(写真:挨拶する平尾市長、他登壇者)

メッセージ

 以下の皆さんからのメッセージが寄せられました。(敬称略)

 ・さよなら原発福井集会実行委員会

 ・バイバイ原発きょうと実行委員会

 ・日本キリスト教団滋賀地区

 ・滋賀県保険医協会

 ・三日月大造滋賀県知事

 ・宮本和宏・守山市

 

基調報告

 基調報告を井戸謙一弁護士が行いました。「私たち市民の運動や論が原発の新設や再稼働を押しとどめてきた」と指摘、「全国の運転差し止めなどが36裁判たたかわれており、裁判の流れは”定年間近の裁判官でなくとも原発の運転差し止め出来る時代になった”」とし原発を止めるハードルは低くなったとして、この流れを強めようと訴えられました。また、甲状腺がんについて6人の若者が声を上げ裁判を行っていることについて経緯を語られ、被災住民の健康調査をしてオープンな議論を行い、被害に関して補償を速やかにすべきだと指摘されました。

 続いて県内避難者の佐藤勝十志さんが「汚染水のトリチウムは全体の30%しか処理されていない。汚染土を農地に移植をと。とんでもない」と引き続き裁判で奮闘すると語られました。

(写真右:報告する井戸弁護士、左:佐藤勝十志さん)

 

集会アピール

 呼びかけ人の井野文さんが「福島原発事故を忘れることなく、被災した人々と連帯を強め、原発のない社会をつくりあげる決意をあらたにした」とするアピールを読み上げ参加者で確認しました。また、「老朽原発動かすな」というプラカードを掲げてアピールしました。

 また、ロシアのウクライナ侵略について「私たちはロシアが直ちに停戦し、軍を撤退させることを求めます。(略)私たちは破滅的な危険性を持つ核兵器原発をもてあそぶことに断固、反対します。また、アメリカおよびNATOがロシアの侵略に対し軍事介入をしないことを求めます。私たちは一刻も早く停戦と撤退を実現するために、日本政府はじめ各国が政治的な力を結集し、英知を尽くして努力するよう、強く要望するものです」としたアピールを確認しました。

提案する井野さん

プラカードを掲げてアピールする参加者


パレード・デモ行進

 集会終了後、約400人がOh!Me大津テラスまで関西電力前を経由し、「美浜・高浜の老朽原発をただちに廃炉にせよ」などと力強くコールして行進しました。

 風が強くにわか雨も降りましたが、多数の参加で力強い集会となりました。